Nortt

Ligfaerd

Ligfaerd

 漆黒―。彼が紡ぐ旋律は光明すら飲み込む静謐なる蓋世の闇。彼が自らに刻んだ業は重く、深い・・・。
・・・な〜んて中二病全開でカッコつけてみましたが、今作は泣く子も黙・・・いや、もっと泣き出すであろうデンマークの独り暗鬱ブラック/フューネラル・ドュームメタル「Nortt」の2ndアルバムです(笑)
全6曲約45分、白と黒以外の色が見当たらないステキなジャケット通りの音楽が聴く者の身をジワジワと蝕んでいきます。。。デンマーク語で綴られた歌詞は私には解読できませんが、ここが非常に気になるところ。この音楽性に至るまで、彼の身には一体何があったのでしょうか。バックグラウンドが気になり過ぎて夜も眠れません(←もちろんウソです)。
 音楽性は以前紹介した通り、極限までダウンチューニングした弦楽器系がゆったりゆったりと同じリフを奏で続け、数秒に1回程度でドラムがなるというものです。さらに亡者の呻きが如きヴォーカルと夜のダークアンビエント、そして主旋律の暗いシンセサイザーが相俟って、初心者が手を出して良い範囲から激しく逸脱します。内容に関しては以前紹介した3rdアルバムと比べてもさほど変化はありません。強いて言うなれば、3rdアルバムがまとまったシンセサイザーの音色を主体としていたのに対し、こちらではぼんやりとした、クワイアのような音響で構築されています。それとギターのノイズはこちらの方が若干強いこと、ダークアンビエントの使用率がまだ3rdほどではないことが挙げられますね。この時点でこのアーティストの音楽性は確立されていたのでしょう。
 曲は何といっても2曲目「Ligpradike」(8分36秒)がGood。6分18秒辺りで出だしのリフに回帰し、同じ曲調が繰り返されます。これはまるでニーチェ永劫回帰を例えたかのような印象を受けました。アルペジオを基調としたシンセサイザーのリフが深まる絶望を表現し、またそれを繰り返す・・・。なんとも恐ろしい曲です。ちなみに曲名の「a」の部分ですが、ここは本来「ae」の二重母音が用いられております。パソコンの表示の都合上書けませんので、一応記しておきます。。。
 以上、簡潔にまとめましたが、
初心者は絶対手を出しちゃダメ!
精神衛生上よろしくないです(汗)ってか個人的に「本当にあった怖い音楽ベスト10」に入ってますよ(汗)Cradle Of Filthで怖い方は絶対聴かない方が良いです(汗)

↓2曲目「Ligpradike」