Black Wreath

Pyre of Lost Dreams

Pyre of Lost Dreams

 デンマークの作曲家「Kim Larsen」(The Loveless、Saturnus、…etc.)による哀愁フューネラル・ドゥーム「Black Wreath」のファースト・アルバム。全4曲約50分。このKim Larsenという作曲家はドゥームメタル研究における第一人者(←勝手に呼んでます、えへ)で、彼が創造するアルバムはことごとく名盤と呼ばれ、高値で取引されます。高値です、高値。。。つまり何が言いたいか。
私、彼に関連した作品はこれ以外に持ってないんです!(汗)
いや〜、残念ですよ。では行ってみましょう♪
 全4曲中ラスト4曲目は雨のアンビエントに不穏なシンセサイザーを加味し、呻き声を挿入した不気味なインスト。7分50秒あります。ただ、それ以外の曲はしっかりと構成されており、何より展開が多く、このジャンルにしては聴き易いと言えるでしょう。特徴としては高音域をフィーチュアしたトレモロの多用、デスヴォイス以外にも語りの導入が挙げられます。
 さて突然ですが、皆さんは好きな曲を聴く時「もっとそのフレーズを聴かせて!」と思うことはありませんか?私はこの作品を聴く度にそう思っております(笑)1曲目「The Black Holes Of Your Mind」では、始まって5分20秒までの展開がまさしくそれ。薄暗くも抒情的なメロディが掻き鳴らされ、もはや昇天寸前。。。全体で15分28秒ありますが、その後はチェロも入って牧歌的な雰囲気に終始します。ちなみに私はこの曲だけ聴いて即購入しました。
 2曲目、3曲目でもキラリと光るフレーズが挿入されておりますが、極めつけは2曲目の盛り上がりでしょう。3分辺りからの展開はまさしく私の中での理想形態で、ゆったり、ゆったりと一音一音に感情が込められて演奏されます。ギターの音と対立せずむしろ調和するシンセサイザーに加え、悲痛な慟哭がこだまし、哀しみの相乗効果をもたらします。
 以上で簡単な説明は終わりですが、本作を包み込むのは「静寂」です。比類なき静寂。表面上では激しく躍動するかのような一面を見せながらも、その奥深くでは一切の波紋は立たない。これはそういう作品だと感じました。。。
 ってなわけで、本作はメランコリックなドゥームメタルが好みの方へオススメします。この作曲家が好みの方はぜひご一聴ください(笑)私は大いに気に入っとります(笑)

↓マイスぺ。曲の時間が大幅カットされとりますんで注意してください。
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