Brocken Moon

「Das Marchen Vom Schnee」

 ドイツのブルフザルで1999年に結成された4人組デプレッシヴ・ブラックメタル・バンドの2作目のフルレンス・アルバム。全6曲約50分、ラストトラック「VI」は20分にも及ぶダーク・アンビエントで、曲は合間なく連続して流れます。
 1曲目は冒頭からブラストと陰鬱なトレモロによる疾走から始まり、バックではアコギの不穏なメロディがうっすら聴こえてきます。そして3分辺りからアコギだけのパートへ移行し、ヴォーカルが呻き始めます。ハイ、真っ暗でとっても気持ちがいいです。さらにその後、なんと今度はクリーン・ヴォーカルがオペラチックに呪詛を唱え出します。
 2曲目はメロウなアコギ・パートを主旋律として、ヴォーカルが囁くように語りかけてきます。陰鬱なアコギのアルペジオが心地よい一曲。。。
 3曲目はダークアンビエントから始まり、神秘的なシンセサイザートレモロ、ツーバス疾走パートへ移行します。この流れ、最高です!そしてヴォーカルは再び語り始め、ついに絶叫!ひょーひょーと高音で叫ぶこのスタイルは、まさに鬱ブラック!たまりませぬなぁ(笑)
 4曲目は作中最もアグレッシヴな曲で、喚き系ヴォーカルと絶叫ヴォーカルがデュエットします。
 私、こんな後ろ向きなデュエットは初めてです!!
 5曲目、
今度はふくろう(?)の鳴き声と絶叫ヴォーカルがデュエットを始めました!!なんて奇跡的な瞬間でしょう!
 ちなみに恐ろしく退廃的なメロディラインは意外にも整合的で、シンセサイザーと重なって非常に重苦しく、美しく聴こえます。
 そして6曲目は・・・特筆すべき点はありませんね(汗)ただひたすらにダーク・アンビエントです。。。
 以上ですが、この作品は何らかのコンセプト・アルバムのようですね。真っ暗ですが、悲壮感というよりは哀切感が感じられ、胸が締め付けられるようです。なかなかの良作です!

↓1曲目「I」