平沢進氏の「庭師KING」について本気で考えてみた。。。

 
歌詞はリンク先に日本語と英語で記載してあります。・・・どなたの動画かは存じませんが、勝手にリンクしてごめんなさい(汗)

 以前紹介した平沢氏の「救済の技法」というアルバムの三曲目、「庭師KING」。最近のお気に入りソングなので、ちょっと本気で突っ込んでみようかと思い、いろいろと考えてみました。誤解されると困るので最初に書いておきますが、これはあくまで私個人の考えです。途中グダグダでさらにものすごく間違ってると思われますが、勘弁してくださ〜い!!(汗)

 まずこの曲について、どの角度から読むのかを考える。「救済の技法」が何らかのコンセプトアルバムだとすれば、この曲はその中の1ピースとなる。ということはこの曲だけではすべてが理解できないこととなってしまうため、ここは独立した一つの物語として考えてみよう。
 「庭師KING」の言葉の意味は何か。「庭師」は辞書によると「庭をつくったり手入れしたりする人」で、Wikipediaによるとこの役職は古代から存在し、身分は低かったという。「KING」は王、最高位の者という意味だが、トランプでいう13番目のカードも考えられる。庭師とトランプと言われて思い浮かぶのは不思議の国のアリスに登場した「トランプの庭師」だが、これはさすがにこじつけだろうか(汗)というわけで、ここは単純に庭師の王と解釈してみる。
 次によく使われるフレーズを考えてみよう。
「休まずにKing 働くよKing 人の庭に全て足りるまで」×3回、
「たんと吹け風よ ダントツに爽快に バンバンにシャツを帆のように張らせ たんと吹け風よ 人体の宇宙に 働け庭師 休まずKing」×2回
「休まずに・・・」のフレーズは必ず一,二,三,四と段階を踏んで歌われた後にきており、何か関連があると読む。そして「たんと吹け・・・」のフレーズはサビであるため、最も強調したい何かと読む。
 一,二,三,四と歌われている部分は曲調や内容を鑑みて、様々な神話等で語られている主たる人物を指すと考えてみた。まず最初に出てきた雨の起源、海の怒り、三度の恵み、四方の魔法の支援は、イスラム教におけるモーセを表すのではないか。雨の起源は神のことで、モーセが祈ると神の返事として雨や雹がやんだという。また、海に関する話は有名であり、三度の恵みとは出エジプト記18章にある三度の救いのこと、最後の四方の魔法の支援はモーセを除く他の四人の預言者を指すと読める。
 ・・・ん?こじつけっぽい?まぁお気になさらず(汗)
 ところでお恥ずかしい話であるが、いかんせん仏教に関する知識が欠如しているため、実は次と最後の一,二,三,四についてはよく分からないのである。。。「三界」とか「功徳」という言葉から仏教系の何かだと思われるが、ここは私の脳みその容量がついていかないため終了。。。いろいろと考えてみたものの、結局当てはまるものは思いつかなかった・・・(汗)
 さて、続けよう(汗)この一,二,三,四の後に必ず歌われる「休まずに・・・」のフレーズは誰がKINGなのかを指していると考える。ここでは上に書いたようにそれぞれの神話の登場人物がKINGであり、人の庭、即ち俗世の全てを満たすまで手入れを続けるというものだと読む。
 しかし、ここからが重要。
 確かにKINGは神であるのが最良であるが、それは現実にはありえない。風が吹き、それを身体で感じられるように、この世界は現実であふれている。では一体誰が本当のKINGとなるのか?
 それは他ならぬ人間である。だが、単なる人ではいけない。庭を手入れできる優れたKINGになるために常に進化、例えば人体の宇宙=未知や神秘への挑戦を怠らない者が真にKINGとなるのが良いのではないだろうか。

 ・・・と、 私はこのように歌詞を捉えました。少々分かりずらい文章になってしまいましたが、まとめると、平沢氏はこの世界を人間が支配する限り良い方向に向かわせることも可能であり、また逆に悪い方向に向かわせることも可能であるということを示唆しているように思います。俗世に絶望しながらも、すべてに絶望しきれない理由。それがこの曲の隠された命題なのかも知れません。
 最初に書いたようにこの考えは私個人のものであり、他にも様々な方が様々な解釈をしています。本当のことはこの歌詞を書いた本人にしか分からないことですが、ここまで考えさせられる歌詞を書くことができるとは本当に尊敬します。このような真の意味でのアーティストが存在する限り、日本もまだまだ終わらないかも知れませんね。
 最後に一言。
「こんな素晴らしいアーティスト教えてくれて、ありがとおぉぉぉぉぉぉ!!!」