Uno Actu


「L'Eveil De L'Ombre」

 来るとこまで来てしまった感が否めない、カナダのデプレッシヴ・ブラックメタル/ノイズ・ダークアンビエントバンドの一作目のデモ音源です。私は勝手に「ウーノ・アクトゥ」とか読んでいるのですが、もはや合っているかどうかすら分かりません(汗)ところでフランス語っぽく見えるのですが、どうなんでしょうか?・・・まぁ言語はともかくとして、内容はとてつもなく暗い陰鬱系ブラックとノイズの中間といったところで、整合性の片鱗すら見られない音楽性が特徴です。・・・それにしてもウォークマンのノイズキャンセル機能を使ってまでノイズを聴く日がこようとは・・・。世も末です(汗)
 今作は全10曲約39分ということですが、これは本当にデモ音源ですか?10曲も入れてくるとは。。。一曲一曲が短いのでまとめてほしかったです。
 さて、問題の曲調ですが、これがとんでもなく”暗い”の一言に尽きます。ブラックメタルはあくまで「要素」としてであって、基本的にはノイズ・ダークアンビエントが主流です。イメージとしては、以前ほんの少しだけ触れたSirencerのボーカル「Nattramn」のノイズプロジェクトとNorttを足して2で割ったような感じでしょうか。・・・って全くイメージが湧きませんね(汗)では具体的に数曲紹介しましょう。。。
 1曲目は不穏なシンセサイザーと歪みまくったギターによる反芻するリフに脱力系うめき系ボーカルが乗るという今作中最もブラックな曲で、フューネラル・ドゥームと同じくらいの遅さを誇ります(汗)・・・ってかもはやフューネラル・ドゥームです。。。なんだか聴いてて落ち着きますよ。ちなみにシンセサイザーがなかったらただのノイズです。2曲目は耳を貫くようなノイズで幕を開け、男性のオペラチックボーカルが少しだけ入ります。この曲は宗教的な雰囲気の曲ですね〜。やかましいノイズのバックではきれいなメロディが奏でられています。4曲目はタイトルトラックで、前半は耳の痛いノイズです。しかし後半はシンセサイザーによるダークアンビエントとなり、Coldworldを彷彿とさせるようなインストで終わります。6曲目はわめきと語りが入った鬱系ギター中心の曲で、ここで初めてカッコよさを感じることができます。しかしその時間はわずかに二分。。。短い。。。8曲目はただのノイズで、ここから何を感じ取れば良いのか皆目見当もつかない曲です。・・・まぁ暗いですね(汗)そして9曲目は最も長い7分40秒の曲で、暗雲立ち込める陰鬱でどうしようもないリフが延々と繰り返されます。しかしこれが意外にも耳に残る曲で、落ち着きたい時などに有用なはずです。しかもこれなら図書館で聴いても音漏れする心配もありません!これで図書館で堂々と音楽が聴けますね〜。良かった良かった・・・。
 ・・・以上で説明を終えますが、まぁ無理して購入するものでもありませんね(汗)ドラムもほとんど使われてませんし、全体的にスローテンポです。一般のメタラーの方は手を出さない方が無難でしょう。これは私のようにどうしようもないマニアの方だけにオススメします。・・・って個人的には結構好きだったりするんですけどね(汗)あとはできれば歌詞が読みたかったなぁ・・・。