Forest Stream

 

Tears of Mortal Solid

Tears of Mortal Solid

 今作はロシア出身のシンフォニック・ブラック/ドゥームメタルバンド「Forest Stream」のファースト・フルレンスです。ジャンルに関してはブラックメタルドゥームメタルにも分類できそうですが、聴いてる限りシンフォニック色が一番強いように感じたので、ここでは簡便的にシンフォニック・デスメタルとして扱います。。。それにしても彼らは1995年から活動してるんですね。なのにまだ二枚しかアルバムが出ていないのですから驚きです。これは掘り出し物を発見してしまいましたよ〜(笑)ではさっそく行ってみましょう。
 全9曲で約69分という大作で、曲も八分以上という長尺のものばかりです。まずこの時点で聴く人を選ぶ音楽ですが、さらにブラックメタルという不名誉(?)な肩書を得たおかげで、もはやこれを聴く人間はマニア以外の何者でもないであろうことが容易に想像することができます(汗)
 さて、問題の音楽性ですが、これに限っては少々難しいですね。曲調はスローテンポからミドルテンポで、遅すぎないドゥームメタルといった感じです。ただ、ギターリフも早いですしツーバスも使ってますので、あまりドゥームメタルという意識は持たない方が良いかも知れませんね。そしてブラックメタルといわれる所以は二曲目の冒頭で掻き鳴らされるノイジーなギターが原因でしょう。しかしそれ以外の曲では音質が向上してしまっているので、これはブラックメタルに分類しない方が良いと思われます。。。そして本作の主役はやはり曲中でず〜っと鳴っているシンセサイザー系でしょう。ロシアの厳しい寒さからインスピレーションを得て作曲したとのことですが、本当に凍えるような、究極のメランコリーを味わうことができましたよ。例えるなら、「姫神(日本のバンド)」の傑作「雪譜」にPlague of Butterfliesをそのまま加えたかのような勢いです!・・・ってすごくわかりにくいですね(汗)まぁ要するに、切ないメロディのオンパレードなわけですよ(汗)
 さて、こんな素晴らしい曲なら歌詞が楽しみ!・・・だったのですが、残念ながら歌詞は書いてありませんでした(涙)代わりにコンセプト的な短い物語が一つと、「The Night is getting colder. So the Day to come. Too solemn in its grief. The brightest one...」というなんだかものすごく切ないことが書かれていました。あぁ・・・。なんだかこれだけでも雰囲気が雰囲気出ちゃってますよ・・・。歌詞が読めないのは残念ですが、代わりの物語で十分楽しめました。。。中身のあるバンドでよかった〜(笑)
 ってなわけで、今作はゆっくりしっとりじっくり味わうシンフォニック・デスメタルの逸品です。デス系が大丈夫でシンフォニック・ゴシックが好みの方にはぜひオススメします。特に四曲目の「Snowfall」と五曲目の「Mel Kor」はぜひ試聴してみてください。個人的には大満足です!

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