Lurker of Chalice

Lurker of Chalice

Lurker of Chalice

 バックの不気味な音づくりはさすがLeviathanのWrest(Jef Whitehead)氏。。。この方はSunn O)))とコラボしただけあってダーク・アンビエント系の音づくりはものすごく上手いですね〜。ってかいろんなプロジェクトに携わっているため、かなり忙しそうな方です。日本語に直訳して「聖杯に潜む者」というまさしくソッチ方面なバンド名に安心感を感じるのですが、これって私だけでしょうか(汗)まぁとにかく、あまり当たり障りのない程度に私なりの感想を書こうと思います。
 この作品は全10曲約68分という大作で、ほとんど雰囲気で聴かせる独特な暗黒世界観を構築しています。ブラックメタルといえばブラストにトレモロリフ、がなり声のボーカルを思い浮かべると思いますが、このバンド(独り)はまったく異なります。時たまブラストするドラムはまだ普通なのですが、ギターリフと呼べるものがあまり存在せずインダストリアル系の電子音が多用され、バックでは常に不協和音が鳴り響くという恐ろしいながらどこか浮遊感を感じる不思議な感じとなっています。またボーカルも独特で、曲に合わせて叫ぶとかそういったものではなく、エフェクトで極限に歪んだまま呻いたり呟いたりクリーンボイスで吠えたりとかなり不気味なスタイルで、本当に雰囲気だけで聴かせるというダーク・アンビエントの要素がふんだんに盛り込まれているようです。
 これはボーカルが入っていますがダーク・アンビエント好きの方にも勧められる一作ですね。Karjalan Sissitとか好みの方は意外と気に入るかも知れません。そしてブラックメタルが好みの方にもオススメしたいところですが、この作品内にメロディは一切存在せず、それほど激しくもないため、本当に雰囲気重視の方だけにオススメします。
 ちなみにこの作品、私、非常に気に入っております。。。特にインストからなだれ込む二曲目は類稀にみる暗黒性を孕んでいますよ。・・・ただ、やっぱりこの紙ジャケってのは不安ですね(汗)耐用年数が・・・(汗)あとは歌詞カードが入っていなかったのは残念ですね〜。これもやっぱり雰囲気重視のためでしょうか。
 まぁなんにせよ、久しぶりに良いものを聴きました。これはしばらくハマりそうですよ〜。
 

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