Wheel


「Wheel」

 ドイツの80年代風エピックドゥームメタルバンドのデモアルバムです。一応書いておきますが、80年代風というだけで結成は2006年なので誤解しないでくださいね(汗)・・・ってかありきたりなバンド名とアルバム名のために探し出すのに非常に苦労しましたよ。検索しても違うのばっかり出てきて・・・。これって結構マニアックなんですか?(汗)
 全8曲約54分、ジャケットとはまったく印象の違う音楽性に困惑しながら聴き通してみましたが、あまりのギャップに涙がこぼれそうになりました。。。エピックドゥームメタルとはCandlemassのようにドゥーミーなリフにハイトーンボーカルを乗っける独特のジャンルですが、このバンドもその括りになります。その曲調は一聴して完全にCandlemassのフォロワーと分かるほどですが、彼らほどギターは暴れません。ソロで速度を増すCandlemassに対し、こちらはメロディ重視でしっとりと攻める感じですね。そのメロディはスローテンポ特有の抒情性を活かしたもので、哀切や陰鬱といった感情も表現しています。
 さらにギターメロディもさることながら、このバンドの最大の持ち味であるハイトーンボーカルの存在は非常に大きいです。歌の上手さは割と月並みのように感じますが、個々の特徴を出し難いこのジャンルにおいてはこれ以上ない表現力だと思います。
 さて、今作もジャケ買いしたのですが、当初ジャケットから想像していたのはフォーク寄りのフィメールゴシックでした。しかし聴いてビックリ、なんとドゥームメタル!そのうえあまり見かけないエピックドゥームときた!!そりゃぁさすがに初めはがっかりしましたよ。予想ははるかに超えていたのですから!しかし聴いてみると意外にもメロディアスで聴き易いということに気づき、今では大切に保管してあります。。。
 最後にエピックドゥームメタルのファンの皆さん、これは一度聴いてみても損はないと思いますよ。

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追記;
偶然見つけたので書き足しておきます。このジャケット写真はどうやら「Alphonse Mucha(アルフォンス・ミュシャ)」という19世紀末の画家が描いたものらしく、「Zodiac」というタイトルなんだそうです。しかも彼の代表作なんだとか。。。まったく知りませんでしたよ(汗)それにしてもなかなか良い絵ですね〜。私もそのうち美術の世界に飛び込みますか!(笑)