Division 19


「Iisakin kirkko」

 彼らはフィンランド出身のメロディック・デスメタルバンドで、バンドロゴがやたらカッコいいと極々一部で評判のバンドです(嘘)その存在はほとんど知られておらず私もあまり詳しくありませんので、当たり障りのない程度に書きたいと思います。ちなみに彼らについての日本語のページが一切見当たらないのは、私の検索が甘いだけでしょうか(汗)
 今作はファーストアルバムで全10曲約40分、トラック5がインスト、トラック10が詩の朗読という構成です。詩の朗読というのはちょっと分かりづらい表現かも知れませんが、実際に聴くとまさにそうとしか言いようがありません。切ないアコギにのって囁くように朗読し、だいたい1分20秒程度で終わります。スオミ語のため歌詞は解りませんが、何やら深刻そうな感じです。あと曲調は全体的にミドルテンポで所々ツーバスを使用しますが、それほど激しくはありません。ただ、ときどきぐっとくるメロディラインがあるのがなんともうれしいですね。
 バンド名の「Division 19」はどうやら改名した後のものらしく、以前は「Iisakin kirkko」という名前だったようです。バンド名とアルバム内の曲名から察するに、どうやら世界進出を狙ったのかも知れませんね。スオミ語の曲と英語の曲が混ざってます。しかも英語の曲は音質が向上していて、シンフォニック色が強くなっています。このバンドはどうやらシンフォニックが主体のようですね。
 しかしシンフォニック主体と言っても内容は多彩で、女性ボーカルが出てきてゴシック色を出したり、インダストリアル風になったりと変化がめまぐるしいです。さらにブラックメタルプログレ、メロパワなどの要素が含まれていて、メロデス一括りにするのは難しいかも知れません。
 この作品を総評して言うと”まとまりがないアルバム”というのが妥当でしょう。しかしこれはまだファーストアルバムなので、次回作には期待できると思います。ただ、彼らは今何をしているのかまったく分からないため、次回作が出るのかどうか不安です(汗)ちなみにLast.fmでアルバムを丸ごと無料ダウンロードできるので、気になる方はぜひ聴いてみてください。