Coldworld


「The Stars Are Dead Now」
 1、This Empty Life
 2、Hate
 3、Cancer
 4、Suicide
 5、The old Ghost in the Well
 6、Dead Stars
を紹介します。個人的に超お気に入りなのでいつもより気合いを入れて紹介します。

 彼らはドイツ出身のデプレッシヴ・ブラックメタルで、そのストレートな曲名からは負の感情しか読みとれないと一部の人間からは大人気のバンドです(汗)ちなみに今現在のメンバーが分からないため、本当に「バンド」かどうかは不明です。
 今作は全6曲30分19秒、トラック5がインストという構成です。曲調は基本的にスローですが、若干疾走するところもあります。音質はDarkthroneに近い感じで、ボーカルの声があまり聴こえてきません。ちなみに言語はご丁寧に英語です(汗)
 それにしてもキレイな音楽ですよ・・・。今回は曲名も載せてみました。見た感じ厭世感丸出しですね。やっぱりこういう「病んでる系」は聴いててテンション上がってきますな〜。
 この作品中の曲はプリミティブ系の音質なので、もはや寒さしか感じません。ブリザードです。では一曲ずつ感想も含めて簡単に解説していきましょう。
 一曲目はドゥームばりの陰鬱で荘厳な空気をまといながら始まり、約3分間ドゥームのテンポで進行します。そして3分10秒辺りから「In This Empty Life!」と絶叫して疾走!!爽快感MaX!かと思ったら約4分30秒辺りでまた曲調が変化し、5分辺りで「ギィヤァァァァァァ!」と絶叫してまたドゥームに戻ります。このときのメロディの切なさは尋常じゃありません・・・!もうどツボですよ!そして6分30秒からはいきなり静かになり、そのまま終わります。7分22秒です。
 二曲目は重いギターリフが中心の構成ですね。一番メタル色が強いです。始まって30秒ほど経過してから荘厳なキーボード系のメロディが絡み、疾走!約1分25秒辺りから曲調が変化しますが、30秒ほどですぐギターリフに戻りました。後の構成はこれをもう一度繰り返して終わりです。ジャスト4分です。
 三曲目は始まって早速絶叫してますね。これもドゥームっぽい始まりですが、55秒ほど経過してから疾走します。おぉ!ここで初めてのブラストビートですよ!そして1分50秒ほどで曲調が変わり、バックで女性のオペラティックな合唱(?)が聴こえてきます!このまま約一分間同じ曲調が続き、その後また変化しました。2分50秒辺りからアンビエントになりました!風が吹いてますよ!切なさが臨界点を突破しました!とテンションが上がったところで、そのまま終わりました。3分41秒です。
 四曲目はもの哀しいイントロから始まり、50秒辺りから重いギターリフが入ります。この時に絡むメロディがまた涙もんですよ・・・(泣)ってかこれは歌詞がヤバいですね〜。曲中ずっと「Suicide」っていってますからね〜(汗)この曲はあまり変化がなくて割とシンプルなつくりです。5分17秒です。
 このバンドはアンビエントブラックメタルとも言われているのですが、今作はそれほど環境音は取り入れられていないように感じます。しかし五曲目はモロにアンビエントですね〜。底なしに感じるほど深くて暗い井戸・・・。腐った黒い水が波紋を描き・・・。儚い旋律は不協和音へと変わっていきます・・・。こりゃ中田秀夫監督も真っ青のダークアンビエントですねぇ。。7分45秒です。
 ラストの六曲目はまさにドゥームですね。Shape Of Despairに近い感じです。この曲のメロディも哀愁が・・・!2分14秒です。
 全体的に哀愁をまとったメロディが素晴らしいですね〜。このセンスには本当に脱帽ですよ!30分という短さ以外はもう言うことなしです!
 このアルバムはデプレッシヴ・ブラック好きなら買って損はないと思いますが、激しい疾走系を聴きたいという方はやめた方がいいかも知れません。特にアンビエント曲が一番長いので、そういうのが苦手な方はやめた方が無難だと思います。個人的には名盤です。