Estatic Fear

A Sombre Dance

A Sombre Dance

 オーストリア出身のゴシックメタルバンドのセカンドアルバムです。個人的にこの作品はゴシックメタルの中で一番気に入っています。
 全10曲約50分、トラック1、9がインストという構成で、なんと曲名はついていません。Introから始まりChapterI〜IXで終わりますが、曲全体がつながっているため一つの曲として聴けます。曲調はスローテンポが多く、じっくりしっとり聴かせてくれます。ボーカルは透き通った優しい女性ボーカルと低音の咆哮系デスボーカル中心で、これが世に言う醜と美の対比というやつです。ただ全体的に見てボーカルはあまり出てきません。ちなみに言語はドイツ語だと思われます。
 この作品の最大の特徴はなんといってもこの切ないメロディでしょう。ギター、ドラム、キーボード以外にもアコギやフルートなど、たくさんの楽器を使用して奏でられる旋律はなんとも言えない哀愁感が漂っています。どことなくフォーキッシュでアンビエントの要素も取り入れられてるせいか「朝露に濡れた森」みたいな情景が勝手に湧いてくるほど印象深いです(汗)
 全体的にゆっくりとしているのでドゥームメタルとよく言われますが、まさにその通りだと思います。Draconianと似たような音楽性です。ただこちらの方は女性ボーカルが主体なので、あまり激しさはありません。
 お気に入りトラックはありません。このアルバムは全体で一曲みたいな感じなので、丸ごと気に入っちゃってます(汗)強いて言うなら、後半のパイプオルガン(?)の部分は聴いてて最高に心地良いです。本当に素晴らしい作品だと思いました。
 このアルバムはゴシック系が好みの方にはぜひオススメします。特にDraconianが好みの方は必聴ですね。ただ、ゴシック好きでもフィメールゴシックしか聴かない方は注意してください。デス声が入っています。ちなみに個人的には名盤だとおもいますよ。