The Rasmus

Dead Letters

Dead Letters

 彼らはフィンランド出身の超大物ロックバンドで、おそらく洋楽のロック好きで知らない人間はいないだろうと思われます。もはやEvanescence、HIM、Nightwishと同格とされる彼らはヨーロッパでは絶大な人気を誇り、母国はもちろん、ドイツやスイスでもプラチナディスクを獲得しました。
 今作はそんな彼らの五作目にあたり、前作にもましてメロウになりました。全13曲51分、トラック11、12、13がボーナストラックという構成です。曲調はほとんどがミドルテンポで、やや陰りのある北欧らしい哀愁漂うメロディが非常に印象的です。特に二曲目の「In The Shadows」のメロディの殺傷力はスゴイです。「I've been watching」のサビフレーズが耳から離れません(汗)この曲はカラオケにもありますのでぜひお試しあれ。。。
 歌詞はもちろん私の好きな後ろ向き系で、「So take my life,I don't need it anymore.」とか言う始末です。でもよく読むと失恋(?)ソングも入ってました。激しく切ないです。
 さて、前に簡単に説明した曲調について詳しく説明しましょう。このバンドは元ミクスチャーバンドというだけあり、今作も様々な要素が取り入れられていますね。私が聴きとれた限りではメタル、クラシック、ゴシック、ポップといったものが使われているように感じました。特にメタル、ゴシック系の影響は大きいですね。前作に比べて全体的に重くなったようです。しかしそれでいて必要以上に重くないところが聴きやすいのでしょう。また、ゴシック的雰囲気が強まり、Evanescenceと引き合いに出されるのも納得しました。五曲目の「Time To Burn」はクラシック・・・というかメインメロディに「The Phantom of the Opera」が用いられていて、これを聴いて反応する方も少なくないと思います。あとはときどきギターリフがポップ調になったりしますね。かといって明るいわけではなく、どこか切ない感じがします。個人的にはこういった明るくないポップのほうが好きです。
 ちなみにお気に入り曲とかはありません。このアルバム自体気に入ってます。捨て曲なしだと思います。
 このアルバムはロック好きな方にはぜひオススメします。ただ、聴く方にとってはちょっとしっとりし過ぎるかも知れませんので、注意してください。