Twilight Ophera

Descension

Descension

 彼らはフィンランド出身のシンフォニック・ブラックメタルバンドで、正直シンフォニックメタルに分類しようかかなり迷ったほどのクラシカルバンドです。。。彼らの作品はこれしか聴いたことがないのであまり下手なことは書きませんが、疾走の爽快さのあとには何も残らなかった、とだけ書いておきましょう。
 今作は輸入盤全10曲51分という構成で、全曲に疾走パートが含まれているという豪快で爽やかな作品です。ブラックメタルにしては結構良い音質で、キーボード系が前面に押し出されています。ボーカルはそれぞれクリーン、低いデスボイス、高音がなり声の三タイプに分かれており、さらにバックではオペラ的な合唱も入ってきます。ボーカルはすべて男性で、クリーンボーカルは若干Rhapsody of Fireを意識したような感じ、デスボイスは最近のKalmahばりの低さ、がなり声はStormlordに似た感じ、といったところでしょうか。曲調は全体的に疾走ですが、クリーンボーカルのパートになるとスローになり、しっとりと聴かせてくれます。
 しかしこの作品、ギターメロディがあまりにも目立たな過ぎです。ボーカルとキーボードが強すぎて、ギターの音がなかなか聴こえないのです。そのためか全曲聴き終わってもメロディがあまり印象に残りませんでした。聴いてるときは疾走してて良いと思えるのですが、聴き終わるとメロディの印象が弱過ぎて何が良かったのか全く思い出せないのです(汗)ただ五曲目の「Born Of Brimstone Womb」だけは良いと感じました。唯一曲全体のバランスが取れていると思います。
 さて散々ダメだししましたが実はこのアルバム、ブラックメタル百選に選ばれているそうです(汗)自分自身では確認してないのでなんとも言えませんが、どうやら結構人気あるみたいですね。まぁこれはあくまで私個人の感想なので関係ないですけど。。。
 ちなみにこのジャケットですが、タコですね。イギリスではタコは悪魔の化身だそうで、決して口にしないのだとか。だから映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」のデイヴィ・ジョーンズはタコみたいに描かれているんですね〜。どうでもいいですけど。。。
 このアルバムは本当にシンフォニックが好きで、なお且つブラックメタルが好きな方だけにオススメします。Emperor系の邪悪さ、Catamenia系のクサさはありませんので、私のように純粋に邪悪なものが好みの方にはあまりオススメできません。ただブラックメタル百選に選ばれているらしいので、予算があれば購入してみるのもいいかも知れません。