Swallow The Sun

Plague of Butterflies

Plague of Butterflies

 彼らはフィンランド出身の六人組メロディックドゥームメタルバンドで、日本ではファンサイトが存在するほどの人気バンドです。今作はミニアルバムという扱いらしいのですが、演奏時間がやけに長いためアルバムといっても問題ないかも知れません(汗)ちなみにこのバンドのCDはこれしか聴いたことがないため、下手なことを書かない程度にレビューします。。。
 全5曲約60分、トラック2、3、4、5がボーナストラックという構成です。曲調はもちろんゆっくりとしていますが、ドラムの手数が多いためそれほど遅くは感じません。なんとツーバス使ってます(汗)「ドゥーム」というのはあくまでもジャンルを括るための飾りにすぎないようですね。ボーカルはクリーンとデスの二タイプですが、クリーンボイスはそれほど多くは使用されていません。
 実はこのCD、ジャケ買いしたのですよ(汗)おどろおどろしいジャケットに「Plague Of Butterflies」なんてセンセーショナルなタイトルじゃ、もはや買うしか道は残されてないじゃないですか!なんにも知らないで購入したので初めは凝ったブラックメタルかなんかだと思っていたのですが、聴いてビックリメロディアスな高音質ドゥームメタルでした(汗)ではメインのタイトルトラック一曲だけを少しまとめてレビューしたいと思います。
 この曲は「Losing the Sunsets」、「Plague of Butterflies」、「Evael 10;00」という三部構成で、併せて34分42秒という大曲です。アンビエントの部分も数えるなら四部構成といったところでしょうか。一応同じ曲としてまとめられてはいるものの曲の展開はそれぞれまったく違うため、曲の長さに対するストレスはそれほど感じません。クリーンボイスで歌われるサビメロと切ないメロディが印象的な「Losing the Sunsets」は約11分50秒、デスボイスのみで構成され、冷たさと残酷さを湛えたこの曲の核である「Plague of Butterflies」は6分40秒、波の音と風の音が孤独感を醸し出すアンビエント部分は約3分、そして物語の終焉を告げる「Evael 10;00」は約13分15秒。構成はそれぞれ違うと言っても、曲全体を包む寂寥感や孤独感は同じです。Shape of DespairやDraconianのようなメランコリックで冷たい音楽が好きな方は気に入るかもしれません。
 ボーナストラック扱いの他の曲はデモ音源を入れたらしいのですが、どの曲も哀愁レベル高いです。特に四曲目のメロディは殺傷力高いですね。これは個人的にツボですよ。
 この作品はShape of DespairやDraconianが好きな方にオススメしますが、ものすごく長い曲が嫌な方はやめた方が良いです。またNorttやWorshipといったフューネラルドゥームとも違うので、そういったものを期待してはいけません。なのでちょっとゆっくりとしたメロデスと考えた方が良いかも知れませんね。