Goatwhore

ア・ホーンティング・カース

ア・ホーンティング・カース

 アメリカン・サタニック・ブラックメタル・アーティスト「Goatwhore」の3rdアルバム、日本盤全12曲約44分、ラストトラックはDarkthroneのカバー。
 アメリカではゲームの曲に採用されるほどの人気を誇るバンドですが、日本ではあまり知られていないようですね。やはりメロディが希薄なバンドはなかなか受け入れられないのでしょうか。
 曲調は、基本的には普遍的なブラックメタル・スタイルを踏襲していますが、ハードコアやデスメタルの要素も包含しています。例えば1曲目ではブラストビートにトレモロ奏法で疾走感溢れるブラックメタル・パートを演奏しますが、30秒ほど経過した時点でデスメタルのようなパートに移行します。
 本作のブラックメタル・パートの雰囲気はノルウェイジャン・ブラックメタルに似た寒々しい陰鬱感を醸し出しており、その点ではアメリカというよりは北欧のアンダーグラウンドに近い雰囲気と言えるでしょう。ただ、やはり攻撃性という点ではデスメタルグラインドコアからの影響が強く、その点ではアメリカ的です。
 ちなみにこのバンドが他のアンダーグラウンドなジャンルに影響を受けるのは必然的。。。このバンドの創始者はSoilent Green、Acid Bath等に加入しているためです。また彼らのアンダーグラウンドに徹しようとする意識は非常に強く、その点はDarkthroneのカバーをインストゥルメンツの音質を変更してまで行うところからもうかがえます。
 歌詞に関しては同じフレーズを使わず、清々しいほどの悪魔崇拝一直線。彼らが本気なのかどうかは分かりませんが、アンダーグラウンドに徹しようとする意思の強さからすれば、本物なのかも知れません。
 以上です。。。デスメタルっぽいブラックメタルをお探しの方には合うかもしれませんね〜。ちなみに個人的には

普通
な作品だと感じました。メロディは重視しなくても良いのですが、もう少し疾走パートが欲しいところですね〜。


↓1曲目はなかなかカッコ良い。。。